こんにちは!タクドラたみです♪
昨年の11月以降、米国株は、比較的順調に推移しています。
市場が、利上げの終了と、利下げを織り込み始めたのが、大きな要因です。
この記事では、11セクターの「ETF」の比較と同時に、それぞれの「ETFの上位組み入れ銘柄」も記載しています。
これらが、この記事を読まれた方の「ETF」や「個別株」の投資判断の参考になれば嬉しいです。
時間のない方は、記事の始めの方に添付した、セクター別パフォーマンス「ピックアップ」と「詳細」の表のみ見てください。
なんとなく、感じはつかめると思います。
セクター比較のETFは、「ステートストリート社」の『XLRE(不動産)』『XLI(資本財)』を除き、全て「バンガード社」。
参考までに、私の保有銘柄も添えています!
概況
セクター別パフォーマンス「ピックアップ」
景気は強いが
後退期に向かうのか?
1ヶ月と比べ、好調なセクターの上位3セクターは変化なし。
依然「ハイテク強し」といった感じです。
不調なセクターのトップは、公益のままですが、エネルギー、素材が、ランクインし、不況に強いと言われている、生活必需品、ヘルスケアが、外れました。
直近、1年、ハイテク中心に、景気に強いセクターは好調ですが、直近は、高金利、高インフレの影響で、強い消費が徐々に鈍化しているように見えます。
セクター別パフォーマンス「詳細」
市場の楽観的利下げの
織り込みに
ブレーキがかかったか?
直近1か月、直近3か月、過去1年、過去3年、過去5年の、
セクター別リターン。
米国のマーケットは、利下げ開始を織り込んでいますが、FOMC参加者は、おおかた、年内3回の利下げを予想しているのに対し、市場参加者は、年6回くらいの利下げを織り込んでいます。
直近、1か月の動向は、このマーケットの先走りに対し、ブレーキがかかったように見えます。
特に、利下げ時に強くなる、公益、不動産の、株価上昇にブレーキがかかっています。
同時に、情報技術、通信、一般消費財といった、利下げ時に強い、高バリエーションの多いセクターも、ブレーキがかかっています。
直近、1か月、
ダウ平均株価 ➡ +0.77%
S&P500 ➡ 1.37%
ナスダック総合 ➡ 1.07%
と、上昇こそしてはいるものの、
大きく、上昇したセクターはなく、
11セクター中、
7セクターがマイナスでした。
セクターローテーション
ここ1か月で、良かった3セクターは、
・ヘルスケア
・通信
・生活必需品
セクターローションの側面からは、今が、不況期ということになりますが、どうなのでしょうね?
1「景気後退期」に強いセクター
エネルギーセクターは
原油価格とともに下落傾向
・エネルギーセクター『VDE』
(『S&P500』と比較 )
昨年(2023年)の夏頃、原油高の恩恵を受け、上昇した『VDE』ですが、
再び、原油価格の下落で、株価も下落中。
原油価格の下落は、将来の景気停滞が見込まれている結果です。
また、中東の戦争は、産油国ではないため、原油価格を大きく動かす要因になっていません。
セクターローテーション上の、比較対象がないので『VOO(S&P500)』と比較しました。
・青色・・・「VDE(エネルギー)」
・黄色・・・「VOO(S&P500)」
【直近1年】
※ 直近1年 原油先物価格
2つのチャートから見ての通り「エネルギーセクター」は、原油価格の影響を強く受けます。
中短期的には、中東情勢で、イランによるホルムズ海峡通行の問題、
また、景気減速による、原油需要の減少、
長期的には、脱炭素社会の視点で見ていく必要があるでしょう。
『VDE(エネルギー)』上位組み入れ銘柄
●「エクソンモービル(XOM)」
●「シェブロン(CVX)」など
その他、上位組み入れ銘柄など詳細は、下のリンクを参照ください。
VDE 銘柄 - バンガード・エナジーETF 投資信託(ファンド)情報 - Bloomberg Markets
【タクドラたみの保有銘柄】
● エクソンモービル
2「不況期」に強いセクター
生活必需品、ヘルスケアは
底打ちしたのか!?
・ヘルスケアセクター『VHT』
・生活必需品セクター『VDC』
・公益セクター『VPU』
・通信セクター『VOX』
不況に強いとされているセクター群。
参考のため、「S&P500」のチャートも重ねました。
・青色・・・「VOO(S&P500)」
・黄色・・・「VHT(ヘルスケア)」
・水色・・・「VDC(生活必需品)」
・オレンジ・・・「VPU(公益)」
・紫色・・・「VOX(通信)」
【直近1年】
「ヘルスケア」「生活必需品」「公益」は見ての通り低空飛行。
特に「公益」は、金利に左右されやすいです。
今後、利下げに向かえば、株価は上昇するでしょう。
とは言え、現状、グズグズしています。
「ヘルスケア」「生活必需品」は「セクター別リターン」の表から回復傾向。
今後、しっかり上昇ができるか、要注視です。
「通信」は値動きの幅が大きいのが特徴。
これを「リスク」と考えず「チャンス」と考える人に、比較的向いている投資先でしょう。
今は、好調なので、下落のタイミングを待ちたい時期です。
『VHT(ヘルスケア)』上位組み入れ銘柄
●「ユナイテッドヘルスグループ(UNH)」
●「イーライリリー(LLY)」
●「ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ))
●「アッヴィ(ABBV)」
●「メルク(MRK)」など
その他、上位組み入れ銘柄など詳細は、下のリンクを参照ください。
VHT 銘柄 - バンガード・ヘルスケアETF 投資信託(ファンド)情報 - Bloomberg Markets
【タクドラたみの保有銘柄】
● ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)
● アッヴィ
● メルク
● ユナイテッドヘルス
『VDC(生活必需品)』上位組み入れ銘柄
●「プロクター&ギャンブル(PG)」
●「コストコホールセール(COST)」
●「ウォルマート(WMT)」
●「ペプシコ(PEP)」
●「コカ・コーラ(KO)」など
その他、上位組み入れ銘柄など詳細は、下のリンクを参照ください。
VDC 銘柄 - バンガード・コンシューマー・ステープルズETF 投資信託(ファンド)情報 - Bloomberg Markets
※個人的に注目しているのは、景気が悪くなると売上が上がる「ウォルマート」です。
今後の、景気動向のひとつの目安になるでしょう。
【タクドラたみの保有銘柄】
●プロクター&ギャンブル(P&G)
● コカ・コーラ
● ペプシコ
●ウォルマート
●アルトリア・グループ
『VPU(公益)』上位組み入れ銘柄
●「ネクステラ・エナジー(NEE)」
●「サザン(SO)」など
その他、上位組み入れ銘柄など詳細は、下のリンクを参照ください。
VPU 銘柄 - バンガード・ユーティリティーズETF 投資信託(ファンド)情報 - Bloomberg Markets
【タクドラたみの保有銘柄】
『VOX(通信)』上位組み入れ銘柄
●「メタ・プラットフォームズ(META)」
●「アルファベット(GOOG)」
●「コムキャスト(CMCSA)」
●「ウォルト・ディズニー・カンパニー(DIS)」
その他、上位組み入れ銘柄など詳細は、下のリンクを参照ください。
VOX 銘柄 - バンガード通信サービスETF 投資信託(ファンド)情報 - Bloomberg Markets
【タクドラたみの保有銘柄】
3「景気回復期」に強いセクター
好調を維持する 情報技術セクター
・金融セクター『VFH』
・不動産セクター『XLRE』
・情報技術セクター『VGT』
景気回復期に強いとされているセクター群。
・青色・・・「VOO(S&P500)」
・黄色・・・「VFH(金融)」
・水色・・・「XLRE(不動産)」
・オレンジ・・・「VGT(情報技術)」
【直近1年】
「情報技術」は、長期的に見れば、「S&P500」を大きく超える上昇が見込めると思いますが、ズドンも大きいです。
このセクター群は、金利の影響を受けやすいです。
「金融」「不動産」も、金利が下がる見通しで、上昇に転換し始めましたが、直近はグズグズしています。
『VFH(金融)』上位組み入れ銘柄
その他、上位組み入れ銘柄など詳細は、下のリンクを参照ください。
VFH 銘柄 - バンガード・ファイナンシャルズETF 投資信託(ファンド)情報 - Bloomberg Ma
【タクドラたみの保有銘柄】
● ビザ
『XLRE(不動産)』上位組み入れ銘柄
● プロロジス(PLD)
● アメリカンタワー(AMT)など
その他、上位組み入れ銘柄など詳細は、下のリンクを参照ください。
XLRE 銘柄 - Real Estate Select Sector SP 投資信託(ファンド)情報 - Bloomberg Markets
『VGT(情報技術)』上位組み入れ銘柄
その他、上位組み入れ銘柄など詳細は、下のリンクを参照ください。
VGT 銘柄 - バンガード 情報技術ETF 投資信託(ファンド)情報 - Bloomberg Markets
※ このセクター群での注目は、下の記事にあるように、直近「マイクロソフト」が「アップル」の時価総額を抜いたことですね。
「アップル」が、ここ半年くらいモタモタしてるのも原因ですが…(^_^;)。
マイクロソフト、時価総額首位に返り咲き-アップルを2年ぶりに抜く (msn.com)
【タクドラたみの保有銘柄】
● アップル
● マイクロソフト
4「好況期」に強いセクター
利上げの後ズレ懸念で 停滞中か⁉
・資本財セクター『XLI』
・素材セクター『VAW』
・一般消費財セクター『VCR』
・青色・・・「VOO(S&P500)」
・青色・・・「XLI(資本財)」
・黄色・・・「VAW(素材)」
・水色・・・「VCR(一般消費財)」
【直近1年】
好況期に強いとされているのが、このセクター群。
現状、米国の経済は堅調のようで、今後、景気見通しは、ソフトランディングやノーランディングが予想され、ハードランディングにならないと、市場は見ています。
こちらも、直近、利下げの後ズレ観測で、モタモタしています。
『XLI(資本財)』上位組み入れ銘柄
その他、上位組み入れ銘柄など詳細は、下のリンクを参照ください。
XLI 銘柄 - インダストリアル・セレクト・セクターSPDRファンド 投資信託(ファンド)情報 - Bloomberg Markets
『VAW(素材)』上位組み入れ銘柄
●「リンデ(LIN)」
●「エアープロダクツ・アンド・ケミカルズ(APD)」など
その他、上位組み入れ銘柄など詳細は、下のリンクを参照ください。
VAW 銘柄 - バンガード・マテリアルズETF 投資信託(ファンド)情報 - Bloomberg Markets
【タクドラたみの保有銘柄】
● ニューモント
(組み入れ上位10銘柄から外れました)
『VCR(一般消費財)』上位組み入れ銘柄
●「アマゾン(AMZM)」
●「テスラ(TSLA)」
●「ホームデポ(HD)」
●「マクドナルド(MCD)など
その他、上位組み入れ銘柄など詳細は、下のリンクを参照ください。
VCR 銘柄 - バンガード・コンシューマー・ディスクレショナリー 投資信託(ファンド)情報 - Bloomberg Markets
【タクドラたみの保有銘柄】
● ホーム・デポ
●マクドナルド
まとめ
全体感として、相場は比較的順調です。
私見ですが、中短期的に、株価は上昇しそうです。
しかし、短期金利が長期金利を上回る「逆イールド」が、発生した後は、過去の歴史上、もれなくリセッションに陥りました。
今後、どうなるのかは分かりませんが、大なり小なりのリセッションが来ることを、警戒しつつ、株式市場に向き合うのがいいという印象です。
また、過去の実績から、景気後退により失業率が上がる時は、一気に上昇し、もれなく株価は下落しました(いわゆる、株のバーゲンセールです)。
これらを踏まえ、仮に、個別株に投資するのであれば、企業分析をしっかり行い、参入障壁が高く、財務内容のよい銘柄を慎重に見極める必要があるでしょう。
また、セクターETFやテーマ別ETFに投資する場合も、ETFを構成しているのは、個別株の集まりという認識を持ち、セクター内の各企業を、しっかり分析するのが賢明でしょう。
最後に
・最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます。
・これからも、毎月、最新の、セクター別の比較を更新していきます。
・この記事が、投資のヒントになれば嬉しいです。
・質問、感想、ご意見、ご要望、そして、批評(酷評歓迎です)などあれば、コメントお願いします。
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