49年連続増配の高配当株『アッヴィ』
「アッヴィ」
って、何の会社や?
「アッヴィ」ってな、
米国のバイオ医薬品企業で、
ヘルスケアセクターに属してる
高配当銘柄や!
・「ヒュミラ」の特許切れで売上減の懸念はあるが、他の新薬などで順調に売上は十分確保していける見通し。
・配当性向が高いので、増配ペースは下がるかもしれないが、キャッシュフローは健全なので、今後も増配は継続できるでしょう。
【直近(2023.4.13時点)の概要】
● 株価・・・162.66ドル
● PER・・・24.50倍
● 配当利回り・・・3.65%
米国株の平均PERは、15~35倍で推移しています。
アッヴィのPERは、25倍近くあるので、企業への期待感はやや高めです。
配当利回り3.65%は、十分な高配当と感じます。
株価の値上がりと、配当金の両方に、そこそこ期待し投資する銘柄です。
こんにちは!タクドラたみです♪
高配当株投資のポイントは
・配当利回り
・配当実績
・配当性向
・フリーキャッシュフロー
・セクター分散
と言われています。
これらのポイントも押さえながら、分析していきます。
企業概要など
アッヴィは、世界70ヵ国以上にに拠点を持ち、新薬の研究、開発、販売を行う、米国のバイオ医薬品企業です。
設立は2013年、大手医薬品メーカーの「アボット・ラボラトリーズ」の新薬事業門が分離独立し設立されました。
現在は「アボット・ラボラトリーズ」とは、完全に縁が切れていて「アッヴィ」は、独立した会社になっています。
免疫学や腫瘍学分野に主軸を置き、特に、関節リュウマチの治療薬「ヒュミラ」が、アッヴィの売上の約4割を占める商品として知られています。
しかし「ヒュミラ」は、2023年の特許切れにより、今後、減収の懸念があります。
とは言え、現在、新薬の開発に注力しており、免疫疾患治療薬の「スキリージ」「リンヴォック」などに期待が大きく、5年後の2028年頃には、製薬会社世界一の売上高になるとも言われています。
また、アッヴィは2020年、アイルランドのアラガン社を、約7兆円買収し、美容領域(しわとり)などの売上も拡大しています。
ヘルスケアセクター株は、新薬次第で左右される要素もあります。
長期投資の場合、数社に分散するのが賢明かもしれません。
そのヘルスケアセクターは、高配当株と配当金の少ない銘柄が混在しています。
高配当を狙うなら「ジョンソン・エンド・ジョンソン」「ファイザー」「メルク」「ブリストル・マイヤーズ・スクイブ」などになってくるでしょう。
また、それらの銘柄選定が大変だと感じるなら『VHT』や『XLV』のセクターETFで、マルっと投資するのもいいと思います。
ETFは、個別株に比べ、値動きの幅は小さいので、個別株より高いリターンは狙いにくいですが、ヘルスケアセクターの場合、長期投資では「S&P500」を、アウトパフォームする期待は十分持てます。
セグメント構成
トータルリターン比較(ABBV、VTH、VOO)
青・・・『アッヴィ』
赤・・・『VHT(ヘルスケアセクターETF)』
オレンジ・・・『VOO(S&P500 インデックスETF)』
「アッヴィ」はヘルスケアセクターに属しています。
個別株なので、さすがに、ボラティリティが大きいです。
しかし、トータルリターンは「VHT」「VOO」と、比較すればダントツです。
長期で見ると「VOO(S&P500)」に対し、大きくアウトパフォームしました。
長期株価推移(約20年)
【買いのタイミング】
基本、右肩上がりなので、購入タイミングを見極めるのは、非常に難しいです。
財務諸表や、売上の見通しが、悪くないにも関われず、市場の下落とともに、株価が下がった時が、買い時でしょう。
今後、リセッション局面で、株価が下がるかもしれません。
そのタイミングを、じっくり待つのがいいでしょう。
どうしても、買いたい場合は、少額ずつ時間を分散し何回かに分けて買うのがいいと思います。
業績推移
営業利益に多少ムラがありますが、いい感じに右肩上がりです。
主要指標
妥当株価が約140ドルに対し、現在の株価は約158ドルなので、いくぶん割高と思われます。
この中で、特に着目したいのが、ウォーレン・バフェット氏も、重視している、ROEと、PBRです。
【ROE】
ROE(自己資本利益率)は、経営の収益効率性を見る指標です。
一般的に、ROEが10%を超えていると優良企業と言われ、20%を超えると超優良企業と言われます。
アッヴィのROEは、約8%です。
ぶっちゃけ、低いですが、今後、新薬が好調に売上を作っていく見通しがあるので、現時点では、そう心配する必要はないでしょう。
【PBR】
PBR(株価純資産倍率)は、株価が企業価値の何倍で取引されているかの指標です。
PBRは、1倍以下で割安と言われています。
アッヴィの約16倍は、PERが約25倍ということからも、割安さは感じられません。
ファンダメンタル的には、個人的に、妥当な価値で、株価が評価されていると考えています。
配当金推移
直近配当利回り、3.74%(2023.3.29)
【直近10年の配当金実績】
2023年(予想)の、5.92ドル/株に対し、2013年は、1.60ドル/株 でした。
現時点の配当利回りは約3.74%なので、100万円投資で、約年37,400円の配当金です。
今後も、このペースで、増配を続けられるかは、分かりませんが、49年連続増配という信頼と実績を考慮し、配当株投資で、保有しているのであれば、売却を考える必要はないでしょう。
配当性向
配当性向とは、税引後の当期純利益のうち、何パーセント配当金に回したのかを示す指標です。
配当性向は、85%を超えているので、ぶっちゃけ高いです。
新薬の開発開発などの費用もありますが、この85%を超える配当性向を、どう捉えるのかの経営判断は、難しいと思います。
とは言え、今後、増配ペースは下がってくると思います。
フリーキャッシュフロー
フリーキャッシュフローは、企業が自由に使える現金です。
2020年のアラガン社買収でのブレはありますが、 赤線の折れ線の「フリーキャッシュフロー」は、営業CFに沿った感じで、良好と判断できます。
紫色の財務CFが下に伸びているので、負債の返済などは、しっかりできているので良好と判断できます。
財務状況は良好のようなので、減配のリスクは少ないと思います。
おそらく、今後、増配はしますが、増配ペースを下げることにより、経営をより安定させていくと思われます。
セクター
アッヴィは、ヘルスケアセクターです。
ヘルスケアセクターは、ディフェンシブセクターのひとつで、株価暴落時に強いと言われています。
しかし、個別株の場合、他社との競争もあり、特許切れは今後も、当然のように訪れます。
株価の変動が大きくなりやすいので、保有銘柄や保有したい銘柄についての情報は、敏感になる必要があるでしょう。
最後に
・今回も、最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます。
・この記事は、アッヴィの情報を一部切り取ったのみで、投資判断をするには、あまりにも情報が少な過ぎます。
その点、ご了承ください。
・今後も、最新の内容や、記事のアップデートをしながら、リライトし続ける予定です。
・ご意見、質問、ご要望、感想、そして批評(酷評歓迎です)など、はてなブロブやTwitterで、コメントお願いします。
・投資スタイルは、人によって千差万別です。少しでも、参考になれば嬉しいです。
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