概況
セクター別パフォーマンス「ピックアップ」
直近、1ヶ月は、その前の月に対し、特に大きな変化は、ありませんでした。
先月に続き「エネルギーセクター」が、最も、上昇しました。
年初来、下落が大きかった「公益セクター」「金融セクター」は、回復傾向です。
年初来、最もパフォーマンスの良かった「情報技術」は、先月、大きく下げましたが、利益確定売りなどは、一段落した感じです。
全体感は、直近、1ヶ月、セクター毎の、株価の変動率も、エネルギーを除けば、▲1.5%程から+3%程で、大きな変動はなく、一進一退のようです。
セクター別パフォーマンス「詳細」
直近1ヶ月、年初来、過去1年、過去5年のセクター別パフォーマンスです。
上の表から、分かる傾向は、高金利に弱い、公益、不動産が、芳しくないことです。
【公益】
設備投資に莫大な借入が必要。
(設備投資は、太陽光発電や送電設備など)
高金利は、返済の負担が大きくなる。
【不動産】
金利が高いと、お金を借りて、不動産購入がしにくい。
また、情報技術を中心とした、ハイテクを多く含むセクターの、株価上昇は一段落しました。
セクターローテーション
米経済は堅調と言われていますが「セクター別パフォーマンス」と「セクターローテーション」を、合わせ見ると、セオリーでは、今後、景気後退に向かいます。
しかし、市場は、景気後退がきても、さほど大きなものにはならないだろうという、やや楽観的な雰囲気のような感じです。
こんにちは!タクドラたみです♪
現状、米国経済は、比較的強い状況です。
今後の市場のコンセンサス見通しは、ソフトランディングよりの予想。
仮に「景気後退」が来ても、大きなものにはならないと見込んでいます。
この記事では、11セクターの「ETF」の比較と同時に、それぞれの「ETFの上位組み入れ銘柄」も添付しています。
これらが、この記事を読まれた方の「ETF」や「個別株」の投資判断の参考になれば嬉しいです。
比較するETFは、「ステートストリート社」の『XLRE(不動産)』『XLI(資本財)』を除き、全て「バンガード社」。
参考までに、私の保有銘柄も添えています!
1「景気後退期」に強いセクター
「エネルギーセクター」は、再び、原油価格上昇の恩恵を受けられるのか?
・エネルギーセクター『VDE』
(『S&P500』と比較 )
今年(2023年)前半、原油安により株価を下げていた『VDE』ですが、
直近の、原油価格上昇にともない、ここ2ヶ月、最も上昇しているセクターです。
セクターローテーション上の、比較対象がないので『VOO(S&P500)』と比較しました。
・青色・・・「VDE(エネルギー)」
・黄色・・・「VOO(S&P500)」
【直近1年】
「エネルギーセクター」は、原油価格の影響も強く受けます。
下のチャートは直近5年のものです。
原油価格は、再び、上昇し始めています。
【過去5年】
コロナショック以前、脱炭素化の流れで、「エネルギーセクター」は、苦しみました。
さらに、コロナショックにより、経済活動が停滞し、エネルギー需要が減少し、「エネルギーセクター」は、さらに、苦しみました。
その後、世界の経済活動が再開したことなどで、エネルギー需要が高まり、エネルギー価格は高騰し「エネルギーセクター」株も、急騰しました。
しかし、昨年(2022年)中ほどから、今年(2023年)の前半は、将来の景気後退を織り込み、原油価下落したものの、直近、OPECプラスの減産などにより、再び、原油価格は上昇傾向「エネルギーセクター」株も、上昇傾向です。
原油価格は「エネルギーセクター」のみならず、経済全体に与える影響が大きいので、今後も、注視が必要です。
また、高配当株ETFの『VYM』や『HDV』は、エネルギーセクター銘柄の組み入れ比率が高いです。
高配当株は、底値買いの一括購入がセオリーです。
その側面からも、エネルギーセクターの動向確認は重要です。
『VDE(エネルギー)』上位組み入れ銘柄
【タクドラたみの保有銘柄】
●エクソンモービル
2「不況期」に強いセクター
安定感 抜群!ヘルスケア、生活必需品
・ヘルスケアセクター『VHT』
・生活必需品セクター『VDC』
・公益セクター『VPU』
・通信セクター『VOX』
不況に強いとされているセクター群です。
参考のため、「S&P500」のチャートも重ねました。
・青色・・・「VOO(S&P500)」
・黄色・・・「VHT(ヘルスケア)」
・水色・・・「VDC(生活必需品)」
・オレンジ・・・「VPU(公益)」
・紫色・・・「VOX(通信)」
【直近1年】
【過去5年】
直近、1年でも、期間を5年にしても「ヘルスケア」「生活必需品」は安定感が高いです。
そして、S&P500「VOO」に対し、上昇力は弱いですが、値動きの幅は小さいです。
値動きの幅が、大きいのが苦手な人に、比較的向いている投資先でしょう。
一方、「通信」の値動きの幅は大きいです。
売買益を狙う人に、比較的向いている投資先でしょう。
『VHT(ヘルスケア)』上位組み入れ銘柄
【タクドラたみの保有銘柄】
●ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)
●アッヴィ
●メルク
●ユナイテッドヘルス
『VDC(生活必需品)』上位組み入れ銘柄
【タクドラたみの保有銘柄】
●「VDC」
●「XLP」
●プロクター&ギャンブル(P&G)
●コカ・コーラ
●ペプシコ
●ウォルマート
●アルトリア・グループ
『VPU(公益)』上位組み入れ銘柄
【タクドラたみの保有銘柄】
●ネクステラ・エナジー
『VOX(通信)』上位組み入れ銘柄
【タクドラたみの保有銘柄】
●ベライゾン・コミュニケーションズ
3「景気回復期」に強いセクター
「情報技術」は、ズドンの始まりか?
・金融セクター『VFH』
・不動産セクター『XLRE』
・情報技術セクター『VGT』
景気回復期に強いとされているセクター群です。
注目のニュースは「情報技術」のアップルです。
中国、iPhone使用禁止を国有企業や政府部門に拡大目指す-関係者 - Bloomberg
理由はどうあれ、米国での「TiKTok」の排除や、中国での「iPhone」の排除は、今後、ますます、米中関係の悪化が見込まれるので、地政学的リスクが高まっていると感じます。
ということもあり、アップルは、直近、7月末の高値から、約10%の大幅下落です。
・青色・・・「VOO(S&P500)」
・黄色・・・「VFH(金融)」
・水色・・・「XLRE(不動産)」
・オレンジ・・・「VGT(情報技術)」
【直近1ヶ月】
【直近5年】
「情報技術」は、長期的に見れば、「S&P500」を大きく超える上昇が見込めると思いますが、ズドンも大きいです。
年初来、「AIブーム」で上昇した「情報技術」は、高PER株も多く組み入れられているので、FRBによる「高金利政策」が長期化すると、厳しいと思います。
「金融セクター」は、年初来の銀行不安から、立ち直りつつあり、直近、1ヶ月は「S&P500」を地味に牽引しています。
『VFH(金融)』上位組み入れ銘柄
【タクドラたみの保有銘柄】
●ビザ
●バンク・オブ・アメリカ
『XLRE(不動産)』上位組み入れ銘柄
『VGT(情報技術)』上位組み入れ銘柄
【タクドラたみの保有銘柄】
●アップル
●マイクロソフト
●シスコシステムズ
4「好況期」に強いセクター
好況に強いセクターも 混沌とした状況
・資本財セクター『XLI』
・素材セクター『VAW』
・一般消費財セクター『VCR』
好況期に強いとされているセクター群です。
米国の経済が強く、上昇傾向です。
しかし、このセクター群の、株価推移も一進一退です。
株価にとって、いい経済指標が発表されれば上昇し、悪い経済指標が発表されれば下落するといった状況です。
・青色・・・「VOO(S&P500)」
・青色・・・「XLI(資本財)」
・黄色・・・「VAW(素材)」
・水色・・・「VCR(一般消費財)」
【直近1ヶ月】
【過去5年】
「一般消費財セクター」が、最も、株価上昇の期待が持てそうですが、値動きの幅が大きいです。
「アマゾン」や「テスラ」など、比較的、値動きの大きい、大型のハイテク グロース株が組み入れられている影響です。
「一般消費財セクター」で、長期保有を考えるのであれば、売上、利益が、継続して上昇し、財務健全性の高い銘柄を選択するがいいでしょう。
『XLI(資本財)』上位組み入れ銘柄
『VAW(素材)』上位組み入れ銘柄
【タクドラたみの保有銘柄】
●ニューモント
(組み入れ上位10銘柄から外れました)
『VCR(一般消費財)』上位組み入れ銘柄
【タクドラたみの保有銘柄】
●ホーム・デポ
●マクドナルド
まとめ
相場の全体感として、一進一退が続いている感じです。
個人的には、あまり売買をせず、静観しているのがいいという印象です。
仮に、投資するのであれば、企業分析をしっかり把握し、参入障壁が高く、財務内容のよい銘柄を慎重に見極める必要があると感じます。
また、セクターETFに投資する場合も、ETFを構成しているのは、個別株の集まりという認識を持ち、セクター内の各企業を、しっかり分析する必要はあるでしょう。
最後に
・最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます。
・これからも、毎月、最新の、セクター別の比較を更新していきます。
・この記事が、投資のヒントになれば嬉しいです。
・質問、感想、ご意見、ご要望、そして、批評(酷評歓迎です)などあれば、コメントお願いします。
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