概況
セクター別パフォーマンス
直近1ヶ月、年初来、過去1年、過去5年のセクター別パフォーマンスです。
傾向としては、直近1年、ディフェンシブセクターと言われる、
ヘルスケア、公益が、芳しくない状況。
一方、短中期的には、比較的ハイテク銘柄の多い、
情報技術、一般消費財が、好調に推移しています。
セクターローテーション
「セクター別パフォーマンス」と「セクターローテーション」を
合わせ見ると、現状の米経済は強いです。
失業率
失業率が低水準で推移していることからも、米経済が強いことが分かります。
PCE物価指数
この表から、インフレは、鈍化傾向で、
景気のピークが終焉に向かっていることが分かります。
こんにちは!タクドラたみです♪
私は、現状強い米国経済は、今後「景気後退」から「不況」に向かっていくと考えています。
この記事では、11セクターの「ETF」の比較と同時に、それぞれの「ETFの上位組み入れ銘柄」も添付しています。
これらが、この記事を読まれた方の「ETF」や「個別株」の投資判断の参考になれば嬉しいです。
比較するETFは、「ステートストリート社」の『XLRE(不動産)』『XLI(資本財)』を除き、全て「バンガード社」。
株価チャートは、1年と5年を添付しました。
参考までに、私の保有銘柄も添えています!
1「景気後退期」に強いセクター
2023年、好調だった「エネルギー」セクターの勢いなくなるも...
・エネルギーセクター『VDE』
(『S&P500』と比較 )
景気後退期に強く、昨年、最も好調だった『VDE』の勢いはなくなりましたが、
直近、株価を戻しつつあります。
セクターローテーション上の、比較対象がないので『VOO(S&P500)』と比較しました。
・青色・・・「VDE(エネルギー)」
・黄色・・・「VOO(S&P500)」
【直近1年】
「エネルギーセクター」は、原油価格の影響も強く受けます。
下のチャートは直近5年のものです。
原油価格の下げ止まり感はありますが、今後、どう推移していくのでしょうね。
【過去5年】
コロナショック以前は、脱炭素化の流れで、「エネルギーセクター」は、苦しんでいました。
さらに、コロナショックにより、経済活動が、停滞したことで、エネルギー需要が減少し、「エネルギーセクター」は、さらに、苦しみました。
その後、世界の経済活動が再開したこと。
エネルギーの価格破壊に、歯止めをかけるため、生産調整に入ったことなどで、エネルギー価格が高騰し、2010年代ブームになったハイテク株を、多く含む「S&P500」を、よそ目に、2022年「エネルギーセクター」は、急騰しました。
しかし、現状、一時期の勢いは見られず、停滞しています。
世界のエネルギー供給は、脱炭素へと向かっているのは間違いないでしょう。
しかし、自然再生エネルギーのみで、エネルギー需要をまかなえないのも、周知の事実です。
原油価格は、経済に与える影響が大きいので、今後も、注視が必要です。
また、高配当株ETFの『VYM』や『HDV』は、エネルギーセクター銘柄の組み入れ比率が高いです。
高配当株は、底値買いの一括購入がセオリーです。
その側面からも、エネルギーセクターの動向確認は重要です。
『VDE(エネルギー)』上位組み入れ銘柄
【タクドラたみの保有銘柄】
●エクソンモービル
2「不況期」に強いセクター
好調「通信」セクター
ただし楽観は禁物!
・ヘルスケアセクター『VHT』
・生活必需品セクター『VDC』
・公益セクター『VPU』
・通信セクター『VOX』
不況に強いとされているセクター群です。
現状「通信セクター」が、好調です!
参考のため、「S&P500」のチャートも重ねました。
・青色・・・「VOO(S&P500)」
・黄色・・・「VHT(ヘルスケア)」
・水色・・・「VDC(生活必需品)」
・オレンジ・・・「VPU(公益)」
・紫色・・・「VOX(通信)」
【直近1年】
どん底だった「通信セクター」の勢いが、復活しています。
「通信セクター」の上位組み入れ銘柄は、グーグルの親会社、アルファベットや、メタ(旧フェイスブック)のビックテックが、上位組み入れ銘柄である影響が強いです。
一方「通信セクター」でも、通信キャリアの「AT&T」や「ベライゾン」は苦戦しています。
このセクター群は、全て「S&P500(VOO)」を、アンダーパフォームしています。
時価加重平均で構成され、比較的ビックテックの比率が高い「S&P500(VOO)」に対し、
ディフェンシブセクター群が、軒並みアンダーパフォームしていることから、
株式市場は過熱感があると、私は見ています。
【過去5年】
期間を5年で見ると「ヘルスケア」「生活必需品」の安定感が分かります。
【期間最大】
期間を最大にして見ると「ヘルスケア」が、最も、上昇しています。
人間の最大の欲求が「健康」であるとすれば、超長期目線で、今後も「ヘルスケアセクター」は強く「S&P500(市場平均)」を上回ると考えられます。
ただし「ヘルスケアセクター」個別株の投資は、比較的、値動きの幅が大きいです。
それを利用し、個別株で資産の最大化を目指すのか、
「ETF」で「S&P500(市場平均)」より、少しリスクを取り「S&P500」(市場平均)より、少しだけ多くリターンを目指すのか、
それは、人それぞれの判断でしょう。
だだし、投資に絶対はありません。
「ヘルスケアセクター」が、今後も、最もパフォーマンスがいい保証は、どこにもありません。
『VHT(ヘルスケア)』上位組み入れ銘柄
【タクドラたみの保有銘柄】
●ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)
●アッヴィ
●メルク
●ユナイテッドヘルス
『VDC(生活必需品)』上位組み入れ銘柄
【タクドラたみの保有銘柄】
●「VDC」
●「XLP」
●プロクター&ギャンブル(P&G)
●コカ・コーラ
●ペプシコ
●ウォルマート
●アルトリア・グループ
『VPU(公益)』上位組み入れ銘柄
【タクドラたみの保有銘柄】
●ネクステラ・エナジー
『VOX(通信)』上位組み入れ銘柄
【タクドラたみの保有銘柄】
●ベライゾン・コミュニケーションズ
3「景気回復期」に強いセクター
情報技術セクターの上昇はいつまで続くのか⁉
・金融セクター『VFH』
・不動産セクター『XLRE』
・情報技術セクター『VGT』
景気回復期に強いとされているセクター群です。
今後、不況に向かう事が予測され、厳しいと思われます。
・青色・・・「VOO(S&P500)」
・黄色・・・「VFH(金融)」
・水色・・・「XLRE(不動産)」
・オレンジ・・・「VGT(情報技術)」
【直近1年】
直近1年のチャートでは「アップル」「マイクロソフト」「エヌビディア」など、ハイテク銘柄を含む「情報技術」だけが「S&P500」をアウトパフォームし、「金融」「不動産」は苦戦していす。
とは言え、「金融」「不動産」も、上昇に転じつつあるチャートです。
しかし、「金融」「不動産」は、今後、景気悪化が見込まれる中、ハードランディングになるのか?ソフトランディングになるのか?で、状況は大きく左右されるでしょう。
一部の銀行株は、好調ですが、今後の動向は、引き続き、注視する必要があると思います。
一方、「情報技術」についても、「AIバブル」とか「半導体バブル」とか言われ、株価を大きく上昇させましたが、こちらも、上昇の反動が懸念されます。
個人的には、このセクター群は、割安になった銀行株以外、傍観する立ち位置でいようと、考えています。
【直近5年】
過去5年の株価推移からも「情報技術」は、どこかで下落しそうなチャートで、
「金融」「不動産」も、今後、上昇するのか、下落するのか、分かりにくいので、投資判断は難しいです。
『VFH(金融)』上位組み入れ銘柄
【タクドラたみの保有銘柄】
●ビザ
●バンク・オブ・アメリカ
『XLRE(不動産)』上位組み入れ銘柄
『VGT(情報技術)』上位組み入れ銘柄
【タクドラたみの保有銘柄】
●アップル
●マイクロソフト
●シスコシステムズ
4「好況期」に強いセクター
好調はいつまで続くのか…?
・資本財セクター『XLI』
・素材セクター『VAW』
・一般消費財セクター『VCR』
好況期に強いとされているセクター群です。
米国の経済が強く、上昇傾向です。
しかし、今後、不況に向かえば、厳しくなりそうなセクターです。
・青色・・・「VOO(S&P500)」
・青色・・・「XLI(資本財)」
・黄色・・・「VAW(素材)」
・水色・・・「VCR(一般消費財)」
【直近1年】
年初来、急騰している「アマゾン」「テスラ」を含む「一般消費財」より「資本財」の方が、安定的に上昇していることから、米経済の底堅さを感じます。
「一般消費財」は、先月、低迷株として紹介した、ホームセンター最王手の「ホーム・デポ」も、直近1ヶ月、5.03%上昇しました。
とは言え、このセクター群は、いい感じで上昇しているので、これから買い向かうのは、難しそうです。
【過去5年】
期間を長くしてみても「一般消費財セクター」が、最も値動きの幅が大きいです。
また、急騰の後には、急落の可能性が高いことも分かります。
長期保有を考えるのであれば、売上、利益が、継続して上昇し、財務健全性の高い銘柄を選択するががいいでしょう。
『XLI(資本財)』上位組み入れ銘柄
『VAW(素材)』上位組み入れ銘柄
【タクドラたみの保有銘柄】
●ニューモント
『VCR(一般消費財)』上位組み入れ銘柄
【タクドラたみの保有銘柄】
●ホーム・デポ
●マクドナルド
最後に
・最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます。
・これからも、毎月、最新の、セクター別の比較を更新していきます。
・この記事が、投資のヒントになれば嬉しいです。
・質問、感想、ご意見、ご要望、そして、批評(酷評歓迎です)などあれば、コメントお願いします。
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