概況
セクター別パフォーマンス「ピックアップ」
直近、1ヶ月、大きくトレンドが変化しました。
年初来、最もパフォーマンスの良かった「情報技術」が、
直近、1ヶ月、最も下落しました。
一方、年初来、パフォーマンスが悪かった「エネルギー」と「ヘルスケア」が、
直近、1ヶ月、最も上昇しました。
主な、要因は、おおむね以下の通りと、分析しています。
① 年初来の株価上昇で、利益確定売りが進んだこと。
② 市場の予測以上に、米経済が強く、利上げが止まらず、利下げの時期も、後ズレの見通しであること。
(高PER株は、利上げに弱い)
・エネルギー価格の上昇
① OPECプラスの協調減産
② 強い景気による需要大
① ヘルスケアセクターの株価は、情報技術セクターと、逆の相関性が強い。
② イーライリリーの株価が、大きく上昇したこと。
(肥満治療薬の開発成功)
セクター別パフォーマンス「詳細」
直近1ヶ月、年初来、過去1年、過去5年のセクター別パフォーマンスです。
上の表から、分かることは、中短期な傾向として、高金利に弱い、公益、不動産が、芳しくないことです。
【公益】
設備投資に莫大な借入が必要。
(設備投資は、太陽光発電や送電設備など)
高金利は、返済の負担が大きくなる。
【不動産】
金利が高いと、お金を借りて、不動産購入がしにくい。
一方、
情報技術、一般消費財、ヘルスケアが、比較的順調。
私見ですが「新しい技術」「物欲」「健康」への、人類の願望が強いことが要因と感じています。
セクターローテーション
米経済は堅調と言われていますが「セクター別パフォーマンス」と「セクターローテーション」を、合わせ見ると、難しい局面と感じます。
こんにちは!タクドラたみです♪
私は、現状強い米国経済は、今後「景気後退」から「不況」に向かっていくと考えています。
この記事では、11セクターの「ETF」の比較と同時に、それぞれの「ETFの上位組み入れ銘柄」も添付しています。
これらが、この記事を読まれた方の「ETF」や「個別株」の投資判断の参考になれば嬉しいです。
比較するETFは、「ステートストリート社」の『XLRE(不動産)』『XLI(資本財)』を除き、全て「バンガード社」。
参考までに、私の保有銘柄も添えています!
1「景気後退期」に強いセクター
「エネルギーセクター」は、再び、原油価格上昇の恩恵を受けられるのか?
・エネルギーセクター『VDE』
(『S&P500』と比較 )
今年(2023年)前半、原油安により株価を下げていた『VDE』ですが、
直近の、原油価格上昇にともない、ここ1ヶ月、最も上昇したセクターです。
セクターローテーション上の、比較対象がないので『VOO(S&P500)』と比較しました。
・青色・・・「VDE(エネルギー)」
・黄色・・・「VOO(S&P500)」
【直近1年】
「エネルギーセクター」は、原油価格の影響も強く受けます。
下のチャートは直近5年のものです。
原油価格は、再び、上昇し始めています。
今後、どう推移していくのでしょうね。
【過去5年】
コロナショック以前は、脱炭素化の流れで、「エネルギーセクター」は、苦しんでいました。
さらに、コロナショックにより、経済活動が、停滞したことで、エネルギー需要が減少し、「エネルギーセクター」は、さらに、苦しみました。
その後、世界の経済活動が再開したこと。
エネルギーの価格破壊に、歯止めをかけるため、生産調整に入ったことなどで、エネルギー価格が高騰し、2010年代ブームになったハイテク株を、多く含む「S&P500」を、よそ目に、2022年「エネルギーセクター」は、急騰しました。
しかし、現状、一時期の勢いは見られず、停滞気味です。
世界のエネルギー供給は、脱炭素へと向かっているのは間違いないでしょう。
しかし、自然再生エネルギーのみで、エネルギー需要をまかなえないのも、周知の事実です。
原油価格は、経済に与える影響が大きいので、今後も、注視が必要です。
また、高配当株ETFの『VYM』や『HDV』は、エネルギーセクター銘柄の組み入れ比率が高いです。
高配当株は、底値買いの一括購入がセオリーです。
その側面からも、エネルギーセクターの動向確認は重要です。
『VDE(エネルギー)』上位組み入れ銘柄
【タクドラたみの保有銘柄】
●エクソンモービル
2「不況期」に強いセクター
注目はヘルスケアセクター
・ヘルスケアセクター『VHT』
・生活必需品セクター『VDC』
・公益セクター『VPU』
・通信セクター『VOX』
不況に強いとされているセクター群です。
参考のため、「S&P500」のチャートも重ねました。
・青色・・・「VOO(S&P500)」
・黄色・・・「VHT(ヘルスケア)」
・水色・・・「VDC(生活必需品)」
・オレンジ・・・「VPU(公益)」
・紫色・・・「VOX(通信)」
【直近1ヶ月】
「ヘルスケアセクター」は、健闘していますが、その他は、イマイチです。
【過去5年】
期間を5年で見ると「ヘルスケア」「生活必需品」の安定感が分かります。
S&P500「VOO」より、値動きの幅は小さいです。
値動きの幅が少ないのがいい人に、比較的向いている投資先でしょう。
一方、「通信」の値動きの幅は大きいです。
売却益を狙う人に、比較的向いている投資先でしょう。
【期間最大】
期間を最大にして見ると「ヘルスケア」が、最も、上昇しています。
人間の最大の欲求が「健康」であるとすれば、超長期目線で、今後も「ヘルスケアセクター」は強く「S&P500インデックス」を上回ると考えられます。
ただし「セクターETF」の場合「S&P500インデックス」より、値動きの幅が、やや大きいです。
セクターETFや、または、個別株などで資産の最大化を目指すのか、
「S&P500インデックス」より、少しリスクを取り「S&P500」(市場平均)より、少しでも多くリターンを目指すのか、
それは、人それぞれの判断でしょう。
だだし、投資に絶対はありません。
「ヘルスケアセクター」が、今後も、最もパフォーマンスがいい保証は、どこにもありません。
『VHT(ヘルスケア)』上位組み入れ銘柄
【タクドラたみの保有銘柄】
●ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)
●アッヴィ
●メルク
●ユナイテッドヘルス
『VDC(生活必需品)』上位組み入れ銘柄
【タクドラたみの保有銘柄】
●「VDC」
●「XLP」
●プロクター&ギャンブル(P&G)
●コカ・コーラ
●ペプシコ
●ウォルマート
●アルトリア・グループ
『VPU(公益)』上位組み入れ銘柄
【タクドラたみの保有銘柄】
●ネクステラ・エナジー
『VOX(通信)』上位組み入れ銘柄
【タクドラたみの保有銘柄】
●ベライゾン・コミュニケーションズ
3「景気回復期」に強いセクター
「情報技術」は、ズドンの始まりか?
・金融セクター『VFH』
・不動産セクター『XLRE』
・情報技術セクター『VGT』
景気回復期に強いとされているセクター群です。
直近、1ヶ月、利下げ時期の市場予測が後ズレしたことで、特に「不動産」「情報技術」は株価を下げました。
・青色・・・「VOO(S&P500)」
・黄色・・・「VFH(金融)」
・水色・・・「XLRE(不動産)」
・オレンジ・・・「VGT(情報技術)」
【直近1ヶ月】
「アップル」「マイクロソフト」「エヌビディア」など、ハイテク銘柄を多く含む「情報技術」の下落が大きかったです。
【直近1ヶ月】
・「アップル」▲8.53%
・「マイクロソフト」▲6.90%
・「エヌビディア」▲5.43%
【直近5年】
過去5年では「情報技術」が、2021年末の高値を超えられるかに注目していましたが、どうやら、現状、厳しそうです。
「情報技術」は、ズドンが大きいので、注意が必要です。
『VFH(金融)』上位組み入れ銘柄
【タクドラたみの保有銘柄】
●ビザ
●バンク・オブ・アメリカ
『XLRE(不動産)』上位組み入れ銘柄
『VGT(情報技術)』上位組み入れ銘柄
【タクドラたみの保有銘柄】
●アップル
●マイクロソフト
●シスコシステムズ
4「好況期」に強いセクター
「一般消費財」は「テスラ」大幅下落!
・資本財セクター『XLI』
・素材セクター『VAW』
・一般消費財セクター『VCR』
好況期に強いとされているセクター群です。
米国の経済が強く、上昇傾向です。
しかし、このセクター群の、株価推移も厳しいです。
・青色・・・「VOO(S&P500)」
・青色・・・「XLI(資本財)」
・黄色・・・「VAW(素材)」
・水色・・・「VCR(一般消費財)」
【直近1ヶ月】
年初来、急騰していた「テスラ」を含む「一般消費財」が最も下落しました。
直近1ヶ月の「テスラ」の下落は大きく、直近1ヶ月、▲19.77%でした。
一方、同セクターの「アマゾン」は、決算発表が良かったことで、株価を上昇させました(直近1ヶ月+3.08%)。
とは言え「テスラ」の下落は、大きかったですね。
【過去5年】
「一般消費財セクター」が、最も値動きの幅が大きいです。
「アマゾン」や「テスラ」など、比較的、値動きの大きい、大型グロース株が組み入れられている影響です。
「一般消費財セクター」で、長期保有を考えるのであれば、売上、利益が、継続して上昇し、財務健全性の高い銘柄を選択するがいいでしょう。
『XLI(資本財)』上位組み入れ銘柄
春先くらいに、このブログで「キャタピラー」の銘柄分析をしたものの、私は、買うタイミングを逃し、上昇を取りこぼしてしまいました。
今後、新興国でのインフラ事業が進むと、さらに株価は上昇するかもしれません。
「コマツ」や「クボタ」なども、同様と考えています。
『VAW(素材)』上位組み入れ銘柄
【タクドラたみの保有銘柄】
●ニューモント
『VCR(一般消費財)』上位組み入れ銘柄
【タクドラたみの保有銘柄】
●ホーム・デポ
●マクドナルド
最後に
・最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます。
・これからも、毎月、最新の、セクター別の比較を更新していきます。
・この記事が、投資のヒントになれば嬉しいです。
・質問、感想、ご意見、ご要望、そして、批評(酷評歓迎です)などあれば、コメントお願いします。
【タクドラたみのおすすめ証券口座】
①米国株を「投資信託」や「ETF」のみで投資するなら
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②しかし、個別株投資には「マネックス証券」口座は、必須でしょう。
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