概況
セクター別パフォーマンス「ピックアップ」
1ヶ月と比べ、好調なセクター、不調なセクターの、ツートップは変化なし。
好調だったセクターの、ツートップは「情報技術(IT)」「通信」、ハイテク系を多く含むセクター。
不調だったなセクターの、ツートップは「公益」「不動産」など、高金利に弱いセクターで、こちらも、先月同様。
セクターローテーションの観点から、米経済が堅調だったことが要因。
セクター別パフォーマンス「詳細」
直近3か月、過去1年、過去3年、過去5年の、
セクター別 トータルリターン。
高金利で、公益、不動産が、厳しくなるカラクリは、以下の通りです。
【公益】
設備投資に莫大な借入が必要。
(設備投資は、太陽光発電や送電設備など)
高金利は、返済の負担が大きくなる。
【不動産】
金利が高いと、お金を借りて、不動産購入がしにくい。
また、上の表から分かるのは、情報技術など、ハイテクを中心とした、高PER株を多く含むセクターが、直近3ヶ月、株価を大きく上げていることです。
市場が、利上げの終了を見込んでいる結果と考えられます。
セクターローテーション
米経済は堅調と言われていますが「セクター別パフォーマンス」と「セクターローテーション」を、合わせ見ると、セオリーでは、今後、景気後退に向かいます。
ただ、市場の雰囲気は、景気後退がきても、さほど大きなものにはならないだろうという見方が強いようです。
こんにちは!タクドラたみです♪
今の、米国経済は、問題はあるものの、比較的堅調に推移しています。
現状の高金利は、もうしばらく続きそうな雰囲気です。
今後の市場の見通しは、仮に「景気後退」が来ても、さほど大きなものにはならないと見込んでいます。
この記事では、11セクターの「ETF」の比較と同時に、それぞれの「ETFの上位組み入れ銘柄」も記載しています。
これらが、この記事を読まれた方の「ETF」や「個別株」の投資判断の参考になれば嬉しいです。
比較するETFは、「ステートストリート社」の『XLRE(不動産)』『XLI(資本財)』を除き、全て「バンガード社」。
参考までに、私の保有銘柄も添えています!
1「景気後退期」に強いセクター
「エネルギーセクター」は、原油価格とともに下落中
・エネルギーセクター『VDE』
(『S&P500』と比較 )
今年(2023年)の夏頃、原油高傾向の恩恵を受け、上昇した『VDE』ですが、
再び、原油価格の下落で、株価も下落中。
原油価格の下落は、将来の景気後退が見込まれている結果です。
また、中東の戦争は、産油国ではないため、原油価格を大きく動かす要因になっていません。
セクターローテーション上の、比較対象がないので『VOO(S&P500)』と比較しました。
・青色・・・「VDE(エネルギー)」
・黄色・・・「VOO(S&P500)」
【直近1年】
※ 直近6ヶ月 原油先物価格
「エネルギーセクター」は、原油価格の影響を強く受けます。
中短期的には、ウクライナや中東情勢や、OPECプラスの動向、
長期的には、脱炭素社会の視点で見ていく必要があるでしょう。
『VDE(エネルギー)』上位組み入れ銘柄
●「エクソンモービル(XOM)」
●「シェブロン(CVX)」など
その他、上位組み入れ銘柄など詳細は、下のリンクを参照ください。
VDE 銘柄 - バンガード・エナジーETF 投資信託(ファンド)情報 - Bloomberg Markets
【タクドラたみの保有銘柄】
● エクソンモービル
2「不況期」に強いセクター
金利の高止まりで 苦しむ公益セクター
・ヘルスケアセクター『VHT』
・生活必需品セクター『VDC』
・公益セクター『VPU』
・通信セクター『VOX』
不況に強いとされているセクター群。
参考のため、「S&P500」のチャートも重ねました。
・青色・・・「VOO(S&P500)」
・黄色・・・「VHT(ヘルスケア)」
・水色・・・「VDC(生活必需品)」
・オレンジ・・・「VPU(公益)」
・紫色・・・「VOX(通信)」
【直近1年】
「ヘルスケア」「生活必需品」も軟調ですが「公益」が最も厳しいです。
特に「公益」は、金利に左右されやすいです。
利下げの時期が近づくと、上昇に向かうでしょう。
「通信」は値動きの幅が大きいのが特徴。
これを「リスク」ととらえず「チャンス」と考え、売買益を狙う人に、比較的向いている投資先でしょう。
『VHT(ヘルスケア)』上位組み入れ銘柄
●「ユナイテッドヘルスグループ(UNH)」
●「イーライリリー(LLY)」
●「ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ))
●「アッヴィ(ABBV)」
●「メルク(MRK)」など
その他、上位組み入れ銘柄など詳細は、下のリンクを参照ください。
VHT 銘柄 - バンガード・ヘルスケアETF 投資信託(ファンド)情報 - Bloomberg Markets
【タクドラたみの保有銘柄】
● ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)
● アッヴィ
● メルク
● ユナイテッドヘルス
『VDC(生活必需品)』上位組み入れ銘柄
●「プロクター&ギャンブル(PG)」
●「コストコホールセール(COST)」
●「ウォルマート(WMT)」
●「ペプシコ(PEP)」
●「コカ・コーラ(KO)」など
その他、上位組み入れ銘柄など詳細は、下のリンクを参照ください。
VDC 銘柄 - バンガード・コンシューマー・ステープルズETF 投資信託(ファンド)情報 - Bloomberg Markets
【タクドラたみの保有銘柄】
●プロクター&ギャンブル(P&G)
● コカ・コーラ
● ペプシコ
●ウォルマート
●アルトリア・グループ
『VPU(公益)』上位組み入れ銘柄
●「ネクステラ・エナジー(NEE)」
●「サザン(SO)」など
その他、上位組み入れ銘柄など詳細は、下のリンクを参照ください。
VPU 銘柄 - バンガード・ユーティリティーズETF 投資信託(ファンド)情報 - Bloomberg Markets
【タクドラたみの保有銘柄】
『VOX(通信)』上位組み入れ銘柄
●「メタ・プラットフォームズ(META)」
●「アルファベット(GOOG)」
●「コムキャスト(CMCSA)」
●「ウォルト・ディズニー・カンパニー(DIS)」
その他、上位組み入れ銘柄など詳細は、下のリンクを参照ください。
VOX 銘柄 - バンガード通信サービスETF 投資信託(ファンド)情報 - Bloomberg Markets
【タクドラたみの保有銘柄】
3「景気回復期」に強いセクター
高金利に苦しむセクター群
・金融セクター『VFH』
・不動産セクター『XLRE』
・情報技術セクター『VGT』
景気回復期に強いとされているセクター群。
・青色・・・「VOO(S&P500)」
・黄色・・・「VFH(金融)」
・水色・・・「XLRE(不動産)」
・オレンジ・・・「VGT(情報技術)」
【直近1年】
「情報技術」は、長期的に見れば、「S&P500」を大きく超える上昇が見込めると思いますが、ズドンも大きいです。
このセクター群は、金利の影響を受けやすいです。
「金融」「不動産」は、金利が下がる見通しがつけば、上昇すると思いますが、その時期は、もう少し先になるかもしれません。
『VFH(金融)』上位組み入れ銘柄
その他、上位組み入れ銘柄など詳細は、下のリンクを参照ください。
VFH 銘柄 - バンガード・ファイナンシャルズETF 投資信託(ファンド)情報 - Bloomberg Ma
【タクドラたみの保有銘柄】
● ビザ
『XLRE(不動産)』上位組み入れ銘柄
● プロロジス(PLD)
● アメリカンタワー(AMT)など
その他、上位組み入れ銘柄など詳細は、下のリンクを参照ください。
XLRE 銘柄 - Real Estate Select Sector SP 投資信託(ファンド)情報 - Bloomberg Markets
『VGT(情報技術)』上位組み入れ銘柄
その他、上位組み入れ銘柄など詳細は、下のリンクを参照ください。
VGT 銘柄 - バンガード 情報技術ETF 投資信託(ファンド)情報 - Bloomberg Markets
【タクドラたみの保有銘柄】
● アップル
● マイクロソフト
4「好況期」に強いセクター
利上げの終了観測で 高PER株に追い風か⁉
・資本財セクター『XLI』
・素材セクター『VAW』
・一般消費財セクター『VCR』
・青色・・・「VOO(S&P500)」
・青色・・・「XLI(資本財)」
・黄色・・・「VAW(素材)」
・水色・・・「VCR(一般消費財)」
【直近6か月】
好況期に強いとされているのが、このセクター群。
現状、米国の経済は堅調のようですが、株価には景気の先行性が反映されます。
その点では、好景気に強い、このセクター群が、下落傾向なのは、景気後退が近いと言えそうです。
しかし、景気の減速は、利上げから利下げに向かうため、特に、高PER株にとっては追い風です。
直近の株価は、上昇傾向です。
『XLI(資本財)』上位組み入れ銘柄
その他、上位組み入れ銘柄など詳細は、下のリンクを参照ください。
XLI 銘柄 - インダストリアル・セレクト・セクターSPDRファンド 投資信託(ファンド)情報 - Bloomberg Markets
『VAW(素材)』上位組み入れ銘柄
●「リンデ(LIN)」
●「エアープロダクツ・アンド・ケミカルズ(APD)」など
その他、上位組み入れ銘柄など詳細は、下のリンクを参照ください。
VAW 銘柄 - バンガード・マテリアルズETF 投資信託(ファンド)情報 - Bloomberg Markets
【タクドラたみの保有銘柄】
● ニューモント
(組み入れ上位10銘柄から外れました)
『VCR(一般消費財)』上位組み入れ銘柄
●「アマゾン(AMZM)」
●「テスラ(TSLA)」
●「ホームデポ(HD)」
●「マクドナルド(MCD)など
その他、上位組み入れ銘柄など詳細は、下のリンクを参照ください。
VCR 銘柄 - バンガード・コンシューマー・ディスクレショナリー 投資信託(ファンド)情報 - Bloomberg Markets
【タクドラたみの保有銘柄】
● ホーム・デポ
●マクドナルド
まとめ
相場の全体感は、上昇傾向です。
私見ですが、短期的には、株価は上昇しそうです。
今後、どうなるのかは分かりませんが、景気後退や失業率が予測されているので、全力買いはせず、買付余力を残しておくのがいいという印象です。
過去の実績から、景気後退により失業率が上がる時は、一気に上昇し、もれなく株価は下落しているからです(いわゆる、株のバーゲンセールです)。
仮に、個別株に投資するのであれば、企業分析をしっかり行い、参入障壁が高く、財務内容のよい銘柄を慎重に見極める必要があるでしょう。
また、セクターETFやテーマ別ETFに投資する場合も、ETFを構成しているのは、個別株の集まりという認識を持ち、セクター内の各企業を、しっかり分析するのが賢明でしょう。
最後に
・最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます。
・これからも、毎月、最新の、セクター別の比較を更新していきます。
・この記事が、投資のヒントになれば嬉しいです。
・質問、感想、ご意見、ご要望、そして、批評(酷評歓迎です)などあれば、コメントお願いします。
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