(作成日 2022.9.24)
(全面改訂 最終更新日 2023.3.28)
『VYM』『HDV』『SPYD』の買い時は、市場の暴落時の一括購入。
ただし、すぐ買いたいのであれば『VYM』の、積立投資は有効。
2023年末頃から、2024年にかけて、米国のリセッション入りは濃厚。
リセッションでの株価下落は、米国の失業率が上がったタイミングになる可能性が大きい。
米国高配当株ETFを、積極的に買い向かい始めるのは、そのタイミングと思われる。
ただし、市場予測を正確に当てることはできないと考えるのが妥当。
仮に、今が、相場の最安値付近と考えるなら、少しずつ買っていくのもいい。
- 『VYM』『HDV』『SPYD』とは?
- 『VYM』が「積立投資」にも適している根拠
- 『VYM』『HDV』『SPYD』は「一括購入」がいい理由
- 『VYM』『HDV』『SPYD』を買い時はいつ?
- 自分自身で学び調べ、自らの信念で待つ
- タクドラたみ的 補足
- 最後に
『VYM』『HDV』『SPYD』とは?
【世界三大資産運用会社のETF】
米国高配当株の代表的なETFは、世界三大資産運用会社である、バンガード、ブラックロック、ステートストリートが運用している『VYM』『HDV』『SPYD』の3つです。
『VYM』・・・バンガード
『HDV』・・・ブラックロック
『SPYD』・・・ステートストリート
この、米国高配当株ETFは優秀であり、日本で人気のETFです。
SBI証券の「定期買付人気ランキング」では、2022年上半期のものが最新のようですが、以下の通りです。
4位の『VOO』は、世界で最も優秀と言われている、米国を代表する500社の株価指数(インデックス)である「S&P500」のインデックスファンドです。
5位の『VTI』は、世界一の経済大国米国の、全米株式インデックスファンドです。
『VYM』『HDV』『SPYD』は、人気の高配当ETFで、初心者向けと言われることもありますが、高配当というテーマに沿っているので『VOO』や『VTI』に比べクセがあり、購入タイミングは、容易とは言えません。
とは言え、ETFなので、個別株より、ハードルは低いです。
『VYM』が「積立投資」にも適している根拠
トータルリターンは「VOO」と、さほど変わりない
【『VOO』『VYM』『VT』トータルリターン比較】
青色・・・『VOO』(S&P500)
赤色・・・『VYM』(バンガード高配当株ETF)
オレンジ・・・『VT』(全世界株式)
ちまたでは、米国株派、全世界株派、で議論があるようですが、大差ないと言われています。
上のチャートから分かるとおり、米国『VOO』と全世界『VT』の差より『VOO』と『VYM』の差は少なく、誤差レベルと言っても過言ないでしょう。
このくらいの差であれば、仮にドルコスト平均法で積立てても、積立開始のタイミングで、投資成績は左右されるレベルです。
なぜ『VYM』なの?
『VYM』が『VYM』『HDV』『SPYD』で
最も安定した実績だから
【『VYM』『HDV』『SPYD』トータルリターン比較】
青色・・・『VYM』(バンガード)
赤色・・・『HDV』(ブラックロック)
オレンジ・・・『SPYD』(ステートストリート)
この3つのETFの差を、大きな差と捉えるか、小さな差と捉えるかは、人それぞれと思いますが『VYM』の、トータルリターンが最もいいです。
【値動きの幅などの比較】
この表から『VYM』が、最も株価の値動きの幅が小さく、リターンも大きいことが分かります。
このことから『VYM』が、最も精神的に長期投資しやすいと考えられます。
『SPYD』は、最も下落幅が大きいです。
積立投資した場合、将来的に『SPYD』が『VYM』と同じくらいの株価上昇であれば、
値動きの幅が大きく、安く多く買えるチャンスが多い『SPYD』は、『VYM』のリターンを上回る可能性は否定できません。
【積立投資】
『VYM』・・・〇〇〇〇
『HDV』・・・△
『SPYD』・・・〇
(※ 〇5つで満点の、タクドラたみ基準)
『VYM』『HDV』『SPYD』は「一括購入」がいい理由
ETFといえど高配当株
ETFは個別株に比べ、リスクは少ないです。
と言っても、やはり、高配当株投資の基本は、株価が下がった時の一括購入です。
成長株(グロース株)に比べ、株価の上昇力が弱いです。
それゆえ、高値づかみし、その後、株価が大きく下落すると、回復まで、相当な歳月が必要になります。
高配当株の株価上昇力の弱い要因は、多くの高配当銘柄は成熟企業だからです。
利益の多くを、次の事業の資金に回し事業を拡大するグロース企業に対し、成熟企業は、配当金として株主に還元する傾向が高いです。
『VYM』『HDV』『SPYD』を買い時はいつ?
市場が暴落したタイミング
チャートで確認
繰り返しますが、購入のタイミングは暴落時です。
下のチャートの赤丸で囲った時が、買うチャンスです!
(赤丸が汚くですみません)
【『VYM』『HDV』『SPYD』の過去5年の株価比較】
青色・・・『VYM』(バンガード)
黄色・・・『HDV』(ブラックロック)
水色・・・『SPYD』(ステートストリート)
一括購入とは言え時間の分散
株価の値動きを正確に読み続けることができる人は、おそらく、いないでしょう。
株価が、どのタイミングで最安値になるかを見極めるのは困難です。
一括購入とは言え、仮に100万円資金があるとすれば、100万円を一気に投資するのではなく、計画的に、20万円ずつ、5ヶ月間使い、5回に分けるといった感じで、期間を分散するのも、リスク分散に有効でしょう。
場合によっては、株価が急回復し、100万円の資金の内、60万円しか投資できないかもしれません。
その場合は、投資資金を温存し、次のチャンスを待つのが賢明でしょう。
ムリに買って、高値づかみしては、元も子もないです。
自分自身で学び調べ、自らの信念で待つ
暴落の歴史
上のチャートの赤丸は、コロナショック時の暴落です。
このようなタイミングはなかなか来ません。
そして、そのタイミングが、いつ来るのかも分かりません。
過去の事例では、米国株の場合10年に1度くらいのペースで、暴落が来ています。
そして、コロナショックの時は、半年足らずで株価は回復しましたが、今までのケースでは、1929年の世界恐慌を除けば、2年~6年で株価は回復してきました。
長期間待つ
高配当株投資で最も難しいのは、株を買うタイミングを「長期間待つ」こと。
株価が回復するまで「長期間待つ」ことかもしれません。
それは、容易なことではないでしょう。
信念を持ち「長期間待つ」には、それぞれのETFを構成しているセクターの分析や、決算書などから各銘柄の分析は必要でしょう。
また、今後、世界がどのように進んで行くのかを、過去の歴史から学び考えることも必要でしょう。
このことを忘れた時、私たちは手痛い思いをすることになるかもしれません。
タクドラたみ的 補足
「S&P500」や「全世界株式」などで、分配金再投資をするのは、資産の最大化を目指すには、高配当株投資より、優れているでしょう。
それでも、高配当株投資に人気があるのは、なぜでしょうか?
高配当株投資は、買うタイミングの判断が難しいにも関わらずです。
高配当株投資は、配当金(分配金)による、資産の自動強制売却なので、取り崩しに自らの判断を必要としません。
一方、インデックス投資は、自らの判断で資産を取り崩していかなければならず、精神的にも、テクニカル的にも、難易度はかなり高いでしょう。
つまり、インデックス投資は、買う判断は容易ですが、売る判断が難しい投資です。
一方、高配当株投資は買う判断が難しく、売る判断は容易な投資です。
そういった要素も、配当金(分配金)で、日々の生活を豊かにする側面や、自ら考えで投資する楽しみと合わせ、高配当株投資に人気がある要因のひとつかもしれません。
最後に
・今回も、最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます。
・ご意見、質問、ご要望、感想、そして批評(酷評歓迎です)など、はてなブロブやTwitterで、コメントお願いします。
・投資スタイルは、人によって千差万別です。少しでも、参考になれば嬉しいです。
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タクドラたみ@米国株などで老後資金2,000万円に挑戦中 (@DanntiTami) | Twitter
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