こんにちは!タクドラたみです♪
今回は、米国高配当株ETF「VYM」「HDV」「SPYD」の、今年2回目の、6月 分配金が出揃ったところで、ETFの実績を踏まえ、比較、分析していきます。
2024年6月分配金実績
筆者編集(2024.6.25)
2024年6月の分配金は、3つとも増配でした。
「VYM」 減配!
「HDV」 増配!
「SPYD」やや増配
前回 3月は
「VYM」 減配!
「HDV」 大幅減配‼
「SPYD」減配!
などを踏まえれば、
2011年以来、13年連続増配の、「VYM」は、信頼の安定増配。
「HDV」は、3月の大幅減配含め、3期連続の減配から、やや汚名返上。
ムラがあるのが「SPYD」の特徴。
いつもながら、増配に関しては「もう少し頑張れよ!」という内容。
2024年 分配金レース
筆者編集(2024.6.25)
分配利回りの高さの傾向は
①「SPYD」
②「HDV」
③「VYM」
の順ですが、現状「HDV」は「VYM」に、負けているのが悩ましいです。
また、3月 6月の累計では、
「YMM」➡ やや増配 〇
「HDV」➡ やや減配 ✖
「SPYD」➡ 同額 △
といった状況です。
「VYM」「HDV」「SPYD」年度別 分配金比較推移
各資産運用会社のホームページなどを元に
筆者編集(2023.12.24)
「VYM」は 安定増配!
「HDV」は 何とか増配を配キープ!
「SPYD」は、またしても減配。
各ETFの基本情報
Bloomberg より(2024.6.25 時点)
各ETFの組み入れセクター
2024年3月時点、各ETFのセクター構成比
ETFは、構成比率が高いセクターの影響を大きく受けます。
『VYM』の、銘柄の入れ替えは、3月に年1回。
構成比は、前回3月と、さほど変わっていませんが、
時価総額加重平均の「VYM」は、情報技術は株価上昇で、構成比が、やや上がりました。
『HDV』の、銘柄の入れ替えは、3、6、9、12月に年4回。
こちらも、前回の3月と、構成比は、さほど変わっていませんが、
分配金の多い銘柄を多く組み入れる「HDV」の場合、情報技術は株価上昇で、構成比が下がりました。
『SPYD』の、銘柄の入れ替えは、6月末、12月末に発表され、年2回。
12月、このシリーズの記事を更新した時から、メチャクチャ大きく変化しました。
「SPYD」は、「S&P500」の銘柄から、配当利回りの高い上位80銘柄で、構成されています。
その80銘柄を、1.25%ずつ均等に組み入れます。
その結果、株価が下がり、配当利回りが高くなるセクターが多く組み入れられやすく、株価が好調で配当利回りの下がったセクターの組み入れが少なくなる傾向です。
【参考記事】
2024年6月【米国株 ETF 11セクター比較】(好調なセクター、不調なセクターが、一目瞭然!)
トータルリターン比較
「 ポートフォリオビジュアライザー」で、バックテストを行った結果です。
あえて、高配当株ETFなので、株価比較ではなく、分配金込みのトータルリターンで比較しました。
比較は、ETFの組成が1番遅い「SPYD(2015年組成)」に合わせ、
2016年を起点にし、「VYM」「HDV」「SPYD」の、配当再投資した場合の結果です。
約8年のトータルリターン比較
青・・・バンガード「VYM」
緑・・・ブラックロック「HDV」
グレー・・・ステートストリート「SPYD」
を使い筆者編集(2024.6.25)
青の「VYM」
王道の時価加重平均型である「VYM」が、安定的に、最も高いリターンです。
緑の「HDV」
支払総額加重平均型(配当金が多い銘柄を多く組み入れる)「HDV」は、エネルギー、ヘルスケア、生活必需品といった、ディフェンシブ銘柄が多く含むのが特徴。
現状、グロース株の銘柄が強い傾向ですが、バリュー株の銘柄が優勢になると、いいパフォーマンスが期待できるかもしれません。
グレーの「SPYD」
「SPYD」は、問答無用で、配当利回りの高い銘柄を多く組み入れます。
そのため、瞬間、瞬間で見ると、分配利回りが、高くなる傾向です。
しかし、株価が不調な銘柄が多くなりがちで、トータルリターンは、さほど高くならない感じです。
とは言え、底値買いができれば、大きな上昇が狙えます。
個人的には、上級者向けの投資先と感じています。
約8年半の年度別トータルリターン
青・・・「VYM」
緑・・・「HDV」
グレー・・・「SPYD」
を使い筆者編集(2024.6.25)
『SPYD』が設定されたのが、2015年なので、2016年からの比較です。
『VYM』が、配当利回りは、この3つのETFで、最も少ない傾向ですが、運用は最も安定的で、トータルリターンは高いです。
とは言え、グロース株が強いここ数年、この3つの高配当株ETFのトータルリターンは、控えめな傾向です。
パフォーマンスの概要
こちらも「SPYD」の設定に合わせ、2016年からの比較です。
を使い筆者編集(2024.6.25)
を使い筆者編集(2024.6.25)
この表から分かることは「VYM」が、最も下落時に強く、安定的な運用ができ、リターンも、最もいいことです。
また「SPYD」は、リターンのバラツキが、最も大きいので、下落時の一括購入で、大きなリターンが期待できます。
分配金 利回り
●『VYM』・・・3.42%
●『HDV』・・・3.38%
●『SPYD』・・・4.80%
「VYM」「HDV」「SPYD」年度別 利回り推移
※ 各年の年間分配金総額を、年末の株価で割った実績。
増配とトータルリターンの実績は「VYM」が最もいいですが、
分配金利回りは「SPYD」が最も高く「HDV」「VYM」の順になる傾向です。
各ETFの投資基準(まとめ)
以上のことから、「VYM」の分配利回りは「HDV」や「SPYD」に比べ低めですが、高配当株ETFを安定的に運用するのであれば「VYM」を選択するのがいいでしょう。
また、高配当株投資は、底値付近での「一括購入が基本」ですが、安定感の高い「VYM」は、比較的「積み立て投資」にも、向いています。
「SPYD」の値動きや、分配金のバラツキなどが大きく、抵抗感を感じるなら「HDV」を選択するのもいいでしょう。
反面「SPYD」の値動きの大きさは、底値買いによる、大きなリターンを狙えるのが大きな魅力です。
値動きの大きさに魅力を感じるなら「SPYD」を選択するのがいいでしょう。
過去の傾向から、比較的「HDV」と「SPYD」は、上位3セクターが被る時期が少ないです。
「HDV」と「SPYD」を、合わせ持つことで、分散効果を使い、安定的な運用を目指す選択もいいと思います。
高配当株投資なので「VYM」も、底値での一括購入が基本ですが、特に「HDV」と「SPYD」は、底値で一括購入(逆張り)することで、大きな、リターンが期待できるでしょう。
「SPYD」の配当利回りは、4%~5%前後で推移しています。
手っ取り早く、高配当を求めるのであれば「SPYD」の高い分配利回りは魅力的です。
ただし「SPYD」は、この中で、最も、株価の下落と大幅減配のリスクが高いことも、理解しておきましょう。
ETFの購入タイミングについては、以下の記事をご覧ください。
現状、株式市場はいい感じに推移しています。
積極的に買い向かうには、難しい時期かもしれません。
人気の米国高配当株ETF『VYM』『HDV』『SPYD』の、買い時はいつ?
【おすすめ記事】
他のブログやYouTubeなどで解説されない【米国高配当ETF】『VYM』『HDV』『SPYD』の本質比較
最後に
・今回も、最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます。
・当記事の実績数値などは、四捨五入などで、多少の誤差がある点、ご了承ください。
・ご意見、質問、ご要望、感想、そして批評(酷評歓迎です)など、コメントいただけると嬉しいです。
・投資スタイルは、人によって千差万別。この記事が、少しでも参考になれば嬉しいです。
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