(最終更新日 2023.4.8)
(初回作成日 2022.12.25)
こんにちは!タクドラたみです♪
今回は、米国高配当株ETF「VYM」「HDV」「SPYD」の、3月の分配金が出揃ったところで、この3つのETFを、最新の現状を含め、比較していきます。
2023年、最初の分配金(3月)は「VYM」が、安定して増配、「HDV」が大増配!「SPYD」が大減配!と、デコボコな実績でした。
各ETFの基本情報
各ETFの上位組み入れセクター
各ETFは、構成比率が高いセクターの影響を大きく受けます。
それを踏まえた上で、各ETFの実績を見ていきましょう。
トータルリターン比較など
「ポートフォリオ ビジュアライザー」で、バックテストを行った結果です。
あえて、高配当株ETFなので、株価比較ではなく、分配金込みのトータルリターンで比較しました。
比較は、ETFの組成が1番遅い「SPYD(2015年組成)」に合わせ、
2016年、年初に100ドル投資したケースで、
「VYM」「HDV」「SPYD」の、配当再投資した場合の結果です。
約8年のトータルリターン比較
青・・・バンガード「VYM」
赤・・・ブラックロック「HDV」
黄・・・ステートストリート「SPYD」
青色の「VYM」
王道の時価加重平均型である「VYM」が、安定的に、最も高いリターンです。
赤色の「HDV」
支払総額加重平均型(配当金が多い銘柄を多く組み入れる)「HDV」は、瞬発的な上昇力が、最も、少ないように見えます。
配当金額の多い銘柄は、特に超成熟企業が多く、比較的、瞬発的な業績アップが少ないのが、その理由として考えられます。
黄色の「SPYD」
不動産を含み、銀行株を多く含むのが特徴。この3つのETFの中では、最も、景気に左右されているのが分かります。
約8年の年度別トータルリターン
青色・・・「VYM」
赤色・・・「HDV」
黄色・・・「SPYD」
記憶に新しい、コロナショックからの約3年を振り返ると、
【2020年】
コロナで最も、ダメージを受けたのが「SPYD」。
リート(不動産)を唯一組み入れている「SPYD」は、
人々の、購買力が低下した時、特に、弱さが出てしまいます。
【2021年】
政策金利が、0.25%に下げられたまま、
強力な量的金融緩和(QE)が、進められた年でした。
いわゆる「金融相場」で、それぞれ、約20~約30%の上昇を見せました。
その中で、最も、上昇したのは「SPYD」。
また、エネルギー株を多く含む「HDV」は、原油価格が暴落したことで、
最も、上昇力が弱かったです。
【2022年】
インフレ退治を目的とした、FRBによる利上げと、量的引き締め(QT)の年でした。
「逆金融相場」の影響で、米経済は強いと言われましたが、株式相場は苦戦しました。
その中でも、ロシア、ウクライナ戦争の影響もあり、原油価格の高騰などで、
エネルギー株を多く含む「HDV」が、最も、強かったです。
【2023年】
まだ、3ヶ月程しか経過していませんが、高配当株は年初来、苦戦気味です。
原油価格が下落傾向であったことで、特に「HDV」は苦戦し、
シリコンバレー銀行の破綻による銀行不安は、特に「VYM」「SPYD」の逆風となり、
金利上昇による不動産業界の低迷は「SPYD」の痛手になっています。
コロナショックの2020年以降、約3年のトータルリターン比較
青・・・「VYM」
赤・・・「HDV」
黄・・・「SPYD」
この期間でも、最も、安定し、高リターンを出したのは「VYM」でした。
各ETFの選択基準
以上のことから、高配当株ETFを安定的に運用するのであれば「VYM」を選択するのがいいでしょう。
しかし「VYM」は「HDV」や「SPYD」に比べ、分配金の利回りが少ないです。
「SPYD」の値動きの大きさに抵抗を感じるなら「HDV」を選択するのがいいでしょう。
反面「SPYD」の値動きの大きさは、底値買い(ナンピン買い)による、大きなリターンを狙えるのが大きな魅力です。
その値動きの大きさに魅力を感じるのであれば「SPYD」を選択するのがいいでしょう。
また「HDV」と「SPYD」は、上位3セクターが被っていません。
「HDV」と「SPYD」を、合わせ持つことで、安定的な運用を目指す選択もいいと思います。
高配当株投資は、底値付近での「一括購入が基本」と言われていますが、
「VYM」は、比較的「積み立て投資」にも、向いているでしょう。
「VYM」も、底値での一括購入が基本ですが、特に「HDV」と「SPYD」は、底値で一括購入(ナンピン買い)することで、大きな、リターンが期待できるでしょう。
ETFの購入タイミングについては、以下の記事をご覧ください。
しかし、現状、利上げの終了や景気後退懸念があり、相場がどう展開するのか、分かりにくいので、買い向かうには、悩ましい時期と思います。
人気の米国高配当株ETF『VYM』『HDV』『SPYD』の、買い時はいつ? - 『タクドラたみ』の米国株投資
分配金比較など
「VYM」「HDV」「SPYD」年度別 利回り推移
※ 2023年のみ、年末ではなく、4/6時点の実績。
「VYM」「HDV」「SPYD」年度別 分配金比較推移
※ 直近3月の分配金を含まない、年度別分配金推移です。
減配知らずの「VYM」の安定感は、素晴らしいです。
直近、3月分配金実績
「VYM」は安定して増配。
「HDV」は大幅な増配!
「SPYD」は大減配!
という実績でした。
「SPYD」は、また、やらかしたという印象です。
最後に
・今回も、最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます。
・この記事は、昨年12月に更新したものを、最新版にしリライトしたものです。
・ご意見、質問、ご要望、感想、そして批評(酷評歓迎です)など、はてなブロブやTwitterで、コメントお願いします。
・投資スタイルは、人によって千差万別。この記事が、少しでも参考になれば嬉しいです。
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