こんにちは!タクドラたみです♪
米国の「テーパリング」や「政策金利の引き上げ」の話題で、株式市場は、ざわついてきました。
今回は、そもそもテーパリングってなに? という事と、今後、株式相場はどうなっていくのか? について、学んでいきたいと思います。
もし、よろしければ、私が以前書いた記事も合わせて読んで頂けると、より理解が深まると思いますので、その記事のリンクを貼っておきます。
金融政策とは?
2020年の春先、世界はコロナウイルスによるパンデミック(世界的流行)で「コロナショック」と呼ばれる、株式市場の大暴落が発生しました。
それもそのはず、外出自粛などが全世界で行われ経済が回らなくなり、先行きの見通しが暗くなってしまったからです。
それに対し、米国の中央銀行である FRB(米連邦準備制度)は、この苦境の中、経済を立て直すべく金融政策を行いました。
そもそも「FRBの使命」は、
FRBの使命と金融政策
① 物価の安定 と ② 雇用の最大化 の2つです。
そして、中央銀行である FRB ができる金融政策は
① 金利政策 と ② 量的緩和 の 2つしかありません。
「金融政策」として「金利政策」で、金利を0.00%~0.25%にするという「0金利政策」を行いました。
「金利政策」としては、日本銀行が行う「マイナス金利政策」という技もあるのですが、通常、金利は0%付近まで引き下げることまでしかできないので、合わせ技として「量的緩和」を行いました。
金利政策とは?
金利を下げると、企業はお金を借りやすくなるので、工場などの設備投資がしやすくなります。
また、個人は住宅や車などのローンが組みやすくなります。
そんな感じで、経済を活性化させる政策です。
量的緩和とは?
「量的緩和」とは「お金のばらまき」とも言われている政策です。
①中央銀行が紙幣をどんどん発行します。
②中央銀行は、民間銀行などから国債などの債券を買い集めます。なので、民間銀行などに、お金が入ります。
③民間銀行などは、そのお金を、低金利でどんどん、設備投資などをする企業を中心に貸します。もちろん、個人にもローンなどで貸します。
④企業や個人が、借りたお金を使う事で、経済を活性化させます。
これが「量的緩和」という政策です。
金融緩和の弊害
経済の回復期に金利を引き下げる「金利政策」や、紙幣の量を増やし続ける「量的緩和」を続けすぎると、過度なインフレを引き起こし、さらには、バブルを引き起こす原因になりかねません。
紙幣は増やせば増やすほど、お金の価値は下がるからです。
紙幣を増やし過ぎると、今まで100ドルで買えたものが、あっという間に200ドルとかになってしまったりします。
そうなると、経済は混乱し「物価の安定」しなくなります。
インフレとは、物価の上昇という側面もありますが、同時にお金の価値が下落することも意味します。
したがって「量的緩和」は、いつまでも続けられないのです。
量的緩和の図(今回のポイント)
このグラフは、テレ東BIZからの引用ですが、とても分かりやすく、私自身感動しました!
縦軸が中央銀行の買い入れた国債などの資産残高で、横軸が時間です。
現在は、どの段階かというと、コロナショックから、経済が立ち直りつつあり、過度なインフレを懸念し「量的緩和」を縮小していく「テーパリング」という段階に移行しました。
図でいうと、今は❶から❷へ移行する段階です。
「テーパリング」の taper とは先細りを意味する英語で、「テーパリング」とは「量的緩和の縮小」という意味です。
図の❶の状態は「量的緩和」の時期で、FRBが紙幣をどんどん発行し国債などを買い集め、FRBの資産が増えている段階で、市中にお金をばらまいている状態です。
図の❷の状態は「量的緩和」の出口戦略である「テーパリング」の時期で、FRBが国債などを買い集め、市中にお金をばらまくペースを落としている段階です。
図の❸の状態は「テーパリング」が終了し、FRBの保持する国債などの資産の量が変わらない状態で、お金のばらまきが終了した段階です。
図の❹の状態は、FRBが国債などを売り、資産を減らしている状態で、市中にばらまいたお金を回収していく段階です。
金融相場とは?
「金融相場」とは「量的緩和」などにより大量のお金が市中に出回り、行き場のなくなったお金の一部で、株式が買われ、株価が上がっている状態です。
したがって「量的緩和政策」の終了は「金融相場」が終了のシグナルになります。
なぜなら、今の好調な株式市場は量的緩和に支えられていたからです。
量的緩和はいつまで続くのか?
今後の、インフレ圧力や雇用統計の結果など米経済の先行きで左右されるので、正確なところは誰にも分かりません。
しかし、FRBのパウエル議長は
現在、毎月800億ドル購入している国債の買い入れを、毎月100億ドルずつ減らし、
現在、毎月400億ドル購入しているMBS(住宅ローン担保債券)の買い入れを、毎月50億ドルずつ減らす、
というテーパリングの決定と計画を示しました。
この計画だと、テーパリングは、米経済が順調に回復すると、テーパリング開始から8ヶ月後に終了する見通しになります。
この事から、テーパリング終了の時期は、来年の6月末と予測されています。
利上げはいつ行われるのか?
大方の見通しでは、来年中に2回の「利上げ」が行われるという見方が強いです。
また、市場参加者からはテーパリング終了のタイミングで「利上げ」が行われるという予想がありますが、パウエル議長は「利上げは時期尚早であり、テーパリングと利上げは別物」と示しました。
その上で、利上げのタイミングは「失業率が3.8%以下で雇用の最大化が達成された時」のような事を示唆しています。
また「失業率3.8%は、来年中に達成する」という見解も示しました。
可能性として、テーパリングの終了時期と利上げのタイミングが、重なるかもしれません。
今回のまとめ
現段階で、米国のテーパリングは決定しました。
今後「利上げ」のタイミングを中心に、株式市場は揺れ動くでしょう。
そのために注視するものは
① コアPCE(FRBが最も重要視している消費者物価指数)
② 雇用統計
この2つです!
なぜなら、FRBの使命が
だからです!
タクドラたみの予測(おまけ)
私は、天才ではないので、基本の考え方に忠実です(^^;)
米国株市場は、今年の年末から来年の初頭にかけて、年末のアノマリーと先日のFOMC(連邦公開市場委員会)で、パウエル議長が市場との対話に成功したことから、強気相場だと思います。
しかし、それ以降、テーパリングにより量的緩和に支えられ上昇し続けた株価は、上値の重い展開になると思います。
さらに、利上げは基本株価にとってマイナスの要因になります。特に、高PER株にとっては、厳しい展開になるでしょう。
とは言え、米国は世界最強の経済大国です!10年、20年といった長期目線では、経済の発展に伴い株価は上昇すると予測しています!!
みなさんは、どう予測するでしょうか(^.^?
最後に
・今回も、最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます。
・株式投資で失敗しない秘訣に「株価の下落局面で、狼狽売りに走らず、市場から退場しないこと」というのがあります。
そのためには、しっかりした知識武装をすることは大切です。
・収入が少なく、金銭面での老後不安を抱えている人は、私だけではないと思います。これからも、資本主義社会の恩恵を少しずつでも受けられるよう、一緒に勉強していきましょう!
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【過去の記事】
・以前に書いた記事で、リライトが必要な部分はありますが、下の記事は参考になると思います。
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